ぴなこ(2017年3月卒業)
こんにちは。私は、卒業生のぴなこと言います。
私は、YMCAで二年の時間を過ごしました。その中で、色んな人と気持ちの通う瞬間を、日々重ねてきました。
中でも特に心に残っている二人のスタッフの話を聞いてもらえたらと思います。
一人目はぷーさんです。
ぷーさんはすごく優しい人です。
私は、彼のことを、大きな木みたいだなぁと思っています。
大きな木の周りで、虫が蜜を吸ったり、鳥が巣を作ったり、人が涼んだり、生き物達がそれぞれに過ごすように、
ぷーさんの周りには、それぞれの背景を持った生徒達、保護者、そしてスタッフまでも、色んな人が集まって、
思い思いに過ごしながら、守り育てられているような感じがします。
私自身は、家庭のことで悩みがある時、よくぷーさんに相談していました。私のことだけでなく、
母のことまで気遣ってくれて、折々に電話をかけてくれました。何度も私と母の間に入って、
空気を柔らかくしてもくれました。
また、一緒に過ごしながら、彼の見ている豊かな世界を分けてもらっていました。
自然のこと、社会のことなど、色んなことを知っているし、生徒との関わり方など、
沢山の知恵を持っていました。彼の世界を覗かせてもらうのは、とても面白かったです。
心に残るスタッフの二人目は、たあぼーです。
たあぼーは、主張はしないのですが、大きな存在感のある人です。
彼は人のことをすごくよく見ています。私の心のSOSに、私が気づくよりも早く気がついて、
「気がついているよ」っていうサインをくれていました。言葉ひとつひとつに不思議な力があって、
彼と関わっていると、自分がその場に存在している手応えを感じて、息がしやすくなります。
それから、今の生きにくい社会の仕組みについて、もやもやすることを、なんとなく共有していたように思います。
生きていると、蓋をしてやり過ごさないといけない、おかしなことが沢山あるけど、
少しずつ力の抜き方を学んでいけたらなぁと思っていて、そういう面で、心強い先輩だと思っています。
YMCAでは、ぷーさんという大きな木の下で、たあぼーをはじめとした、
色んな味を持ったスタッフが、一緒にいてくださいました。
スタッフはスーパーマンではないし、映画みたいに一瞬で状況を変えてはくれません。
でも、私にとってホッとできる心の拠り所です。心から出会えてよかったと思っているし、
まだまだお話し足りなくて、これからも、照らしてもらいながら、あるいは足場にしながら、
私らしく育っていきたいなぁと思っています。