【感謝報告】外国にルーツのある子どもたちのキャンプ
山中100周年の記念募金によりスタートした「外国にルーツのある子どもたちのサマーキャンプ」がクラウドファンディング及びピーナッツ財団からのご支援により、第3回目を実施することができました。多くの方々にお支え頂いたことに改めて感謝申し上げます。
今回のキャンプは、日本語での意思疎通に難しさを感じる子どもたちが、同年代の仲間と共に生活し、さまざまなことに挑戦し、ありのままを受け入れられる場を目指して実施されました。
ウクライナ、中国、韓国、トルコ、マレーシア、ベネズエラ、オランダ、ブラジル、アメリカ、パキスタン、ネパールにルーツを持つ小・中学生29人が参加し、11人の学生・社会人ボランティアが共に過ごしました。
子どもたちは6~8人のグループに分かれ、ボランティア2人と一緒に生活しました。初日は、ビッグカヌーやチームビルディングアクティビティー、工作など、仲間と協力する活動を通じて打ち解け合いました。
2日目は「フリーチョイス」 クライミングやアーチェリー、ボート、ハイキング、ウッドクラフトなど、自分の好きな活動に挑戦しました。夜のキャンプファイヤーでは歌やゲームで盛り上がり、国や言葉をこえて交流する時間となりました。最終日には、振り返りの時間とお土産の購入を楽しみ、笑顔で解散しました。
グループの中では同じ言語の子が固まる場面もありましたが、「誰もが疎外感を感じないように」という呼びかけのもと、やさしい日本語を使って互いに伝え合う姿がありました。わずか3日間でしたが、子どもたちが安心して過ごせる雰囲気が少しずつ形づくられていきました。
また今回は、ピーナッツ財団からご提供いただいたアクティビティーシートを活用し、ぬり絵コンテストを実施しました。どの作品も個性豊かで、入賞した5人の子どもたちには賞が贈られました。ちょっと照れながらも嬉しそうに賞を受け取る姿や、自分の作品を誇らしげに見せる姿は、子どもたちの成長や自信が垣間見える瞬間でした。
ボランティアにとっても学びの深い時間となりました。仮放免の状態で暮らす子どもがいることを知り、その不安定さが子どもたちに与える影響を実感しました。外国籍の子どもや家族が増えていく日本社会において、どのように共に生きていくかを考え、私たちに出来ることを考える大切な機会にもなりました。
子どもたちの笑顔、そして保護者の方々からの言葉、プログラムを実施するためにご協力いただいた支援機関の方々からの声を通して、このキャンプを継続していく必要性を強く感じています。これからも子どもたちが安心してのびのびと過ごし、自分らしさを発揮できる場をつくり続けていきます。引き続きのご支援をお願いいたします。