私たち東京YMCAは、「青年」という言葉を生み出し、「たくましい子どもたち、家族の強い絆、支え合う地域社会」を築くための運動を展開する公益団体です。

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チャリティー・募金のお願いニュース

チャリラン

【支援プログラムの報告】第38回 チャリティーラン

9月に開催された「第38回東京YMCAインターナショナル・ チャリティーラン」では、障がいのある子どもたちの支援のため、41チーム計247人のランナーと伴走者が力いっぱい走りました。
おかげさまで支援金総額は4,100,000円となりました。皆さまの温かな志に心より感謝申しあげます。
大会の益金を用いて実施したプログラム(一部)をご紹介します。

*障がい児野外活動『シャボン玉』
 東京YMCA野外教育部 担当:本多 良章

シャボン玉」は、知的障がいのある小学生から中学生の子どもたちを対象に、月に1度、仲間やボランティアリーダーと共に活動する場です。主に公園でのレクリエーションや街の散策を楽しみながら、自然や仲間と触れ合うことを大切にしています。新しい体験や新しい仲間との出会いを通して、子どもたちの心や日常生活が豊かになり、良い習慣が身につくことを願って活動しています。ボランティアリーダーがマンツーマンで子どもたちに寄り添い、一人ひとりの特性を大切にしながら活動を行っています。また、ボランティアリーダーにとっても、普段接する機会の少ない障がい児との交流を通じて、障がいへの理解を深め、視野を広げるきっかけとなっています。

2024年10月には、チャリティーランの益金を用いて、新江ノ島水族館への遠足を実施しました。通常は公共の交通機関を利用し、ルールやマナーを守りながら移動しますが、今回は貸し切りバスを利用しました。その結果、移動時間もレクリエーションやキャンプソングなどで楽しく過ごすことができ、子どもたちにとって特別な思い出となりました。
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*特別支援短期水泳教室 『マンボウ』
 東京YMCA山手ウエルネス 担当:宮田 諭
 東京YMCAウエルネス東陽町 担当:富塚 翔太

マンボウは、発達障がいのある小学生を対象にした水泳クラスです。他に類のない水泳教室ということもあり、需要性も高く申込みを開始するとすぐに定員数に達します。クラスでは水の慣れ具合や泳力に併せて3人程度の少人数でグループ編成し、指導者1~2人の体制で指導に当たります。

マンツーマンに近い体制で指導を行うことで、それぞれの個性(障がいの様子)に応じた対応がしやすく、その子どものペースに合わせて丁寧な関わりをすることができます。学校での集団行動、指導者からの指示が通りにくく期待通りの動きがとれないことも多くあるようですが、このクラスでは特有の指導体制により繰り返し練習し、「できた!」を実感する機会が自然と増えていきます。こうした成功体験の積み重ねが、水泳の上達はもちろん、子どもたちの日常生活や学校生活への活力にも繋がっていることも念頭にクラスを展開しています。

このクラスは、東京YMCA社会体育・保育専門学校の学生も指導に携わっています。健常児・者とは違う、障がいのある子どもたちの指導の難しさの壁に当たりますが、対象者に合わせた関わり方を理解し、参加した子どもたちと共に成長する機会にもなりました。障がいのある子どもたちの意欲向上に寄与できるよう、今後もクラスを継続したいと願います。
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*障がい者野外活動 『en(エン)×joy(ジョイ)』
 東京YMCA 多文化共生スペース▽(さんかく) 担当:鈴木 俊明

『en×joy』は、高校3年生まで特別支援プログラムに参加していた18歳~35歳までの方を対象としているプログラムです。ここでは参加メンバーからの意見を尊重して、「みんなと行ってみたい!」「みんなとこんな事が出来たら楽しそう」との願いが叶えられるように活動を行っています。主には色々な街を訪れて食べ歩きを楽しんだり、有名な施設を訪問したりすることが多いですが、時には「カレー作り」や「公園でピクニック」など多様な活動を行っています。最近では、ボランティアリーダーたちが工夫を凝らしてゲーム大会を行い、中にはリーダーと一緒にゲームの進行役を担ってくれるメンバーもいて、参加者からも大変好評でした。

現在登録メンバーは20人で出席率がとても高いプログラムです。メンバーは普段仕事をしている社会人ばかりですが、人とのコミュニケーションに苦手意識のある人も少なくありません。活動中に、リーダーや仲間に仕事上の悩みを打ち明けることもあります。参加者にとってはこうした交流の場が励みとなり、大変な日常も乗り越えられている人も少なくないようです。

リーダーの中にはメンバーと同世代というケースもありますが、互いの個性を受け入れ合うことが自然とできるのがこの活動の大きな魅力かもしれません。個人の考えや気持ちを自然と受けとめ合い、認め合えるような楽しい活動になることを願って、これからも続けて参ります。
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*第68回 手足の不自由な子どものキャンプ
 東京YMCA 会員部 担当:熊沢 佳代

手足の不自由な子どものキャンプでは、小学3年生~中学生の肢体不自由児が東京YMCA山中湖センターでキャンプを存分に楽しみます。子どもたちは、身体の不自由さに加えて重複して疾患を持ち合わせているケースも少なくないので、日頃から外出の機会も少なく、学校行事や家族以外での宿泊体験の機会になかなか恵まれません。こうした背景のある子どもたちをキャンプで受け入れるには、専門の医師と看護師が帯同することはもちろん、このキャンプに長年携わる社会人ボランティアの存在も欠かせません。子どもたちの健康管理をはじめ、キャンプのプログラム指導者や介助の体制も整えますので、参加者よりもキャンプを支えるボランティア数が圧倒的に多いのもこのキャンプの特徴です。

このキャンプは、日本肢体不自由児協会、毎日新聞社会事業団、東京YMCAの3団体が主催団体として毎年実施しています。東京YMCAからはキャンプ指導経験のあるスタッフの派遣に加え、チャリティーランからの支援が長年このキャンプを支えています。キャンプは障がいの有無に関係なく、誰もが成長できる機会です。障がいのある子どもたちにキャンプ中の限られた時間の中で色々な経験をしてもらうには献身的な関りと創意工夫が必要です。キャンプで子どもたちが楽しく心豊かな時間を過ごし、キャンプに関わる誰もが成長できる機会に恵まれることを願って、今年の夏もこのキャンプを実施して参ります。
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