私たち東京YMCAは、「青年」という言葉を生み出し、「たくましい子どもたち、家族の強い絆、支え合う地域社会」を築くための運動を展開する公益団体です。

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ウォーキングのご案内 ~国立競技場。五輪への期待と追憶~(WHO)2/22

「ウォーキング・ホリデー・オギクボ(WHO)」は、月に1度、東京近郊を歩く会です。 健康作りや仲間作りを目的に1997年に開始。以後20年余、会員ボランティアが中心となって、欠かさず開催しています。


第237回となる2020年2月は、東京五輪・パラリンピック開催地を巡ります。
どうぞお気軽にご参加ください。


==【2020年2月のご案内】==
2020年東京五輪・パラリンピック開幕まで、5か月を切りました。話題をあつめた国立競技場も竣工しましたが、WHO当日は、まだ近づくことができません。設計のコンセプトは,「杜のスタジアム」。外周を巡ると日本古来の建築の伝統を感じます。
新設されたオリンピックミュージアムで五輪の歴史を学び、1964年東京大会の懐かしいスポットを訪ね、本番の観戦に備えた復習・予習をしましょう。どこも自分の眼で見ただけの価値があります。


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2020年五輪パラリンピック開幕を待つ国立競技場
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1964年オリンピックのレガシー、国立第一体育館
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2020年五輪パラリンピック開幕を待つ国立競技場


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1964年オリンピックのレガシー、国立第一体育館


【日にち】2020年2月22日(第4土曜) 9:45~14:30頃
 
【コース】JR山手線・原宿駅⇒明治神宮の杜⇒代々木公園(1964年オリンピック選手宿舎)⇒第一体育館⇒岸体育館跡⇒同潤会アパート⇒長野善光寺別院-青南小学校(中村草田男句碑)⇒表参道駅⇒<メトロ銀座線>⇒外苑前駅⇒梅窓院⇒オリンピックミュージアム⇒国立競技場外周一周⇒JR総武線・千駄ヶ谷駅または大江戸線国立競技場前駅
(コースの一部を変更もあります)


【集 合】JR山手線 原宿駅(渋谷寄り)改札 9:45

【解 散】JR総武線 千駄ヶ谷駅 14:30頃
  
【持ち物】弁当、飲料、敷物、名札。
*名札の裏面には、緊急連絡先を必ず記入してください。
*お弁当は出発前に必ず用意してください。

【参加費】300円 
*初参加の方は、名札代200円別途。
*施設入場料、交通費は別途


【問合せ】東京YMCA杉並センター
*事前の予約は不要です。現地に集合ください。
*ご不明な点などありましたら、下記フォームからご連絡ください。





【今回のみどころ】

明治神宮の杜:「杜のスタジアム」という設計コンセプトの国立競技場を理解するため、まず明治神宮の杜と建造物を観てスタート。

1964年東京オリンピック選手村宿舎:1964年大会でオランダ選手が宿泊した木造宿舎が記念として保存されている。各国選手が持ち寄った種を育てた庭もある。

第一体育館:1964年オリンピックとのレガシーといえる丹下健三設計の体育館。1964年五輪後、1967年パラリンピックでも会場となった。

岸体育館跡:日本の近代スポーツの父と言われた法律家、政治家の岸清一を記念する体育館。スポーツ振興に心血を注ぎ、64年大会の時、当時のIOCブランデージ会長が「東京五輪は岸の偉業である」と賛辞を贈った。体育館は遺族からの寄付を元に御茶ノ水に生まれ、64年大会時に渋谷に移り、今回オリンピックミュージアムとなった。

同潤会アパート:関東大震災後に建設された団地スタイルの復興住宅。若者に人気があったが、表参道ヒルズとなった。1棟だけを「同潤館」として取り込まれて残る。

句碑「明治は遠くなりにけり」:俳人中村草田男(くさたお)が昭和6年に詠んだ「降る雪や明治は遠くなりにけり」の句碑が母校、港区立青南小学校にある。彼は大学生だった。(2月3日に校内立ち入りが許可される予定)。

梅窓院:青山の地名の由来といわれる。郡上藩青山家の歴代藩主らが眠る。うち一つの墓石がなぜか、キリシタン灯篭(織部灯篭)。

日本オリンピックミュージアム:日本のオリンピックムーブメントの発信拠点として設けられた。オリンピックの発祥から人類最大のスポーツイベントとなる過程、その意義が、展示と映像で理解できる。日本の五輪の資料もある。館料400円。

国立競技場:64年大会の際に新設された国立競技場跡に新設、2019年9月14日竣工。木のぬくもりと軒庇に特徴をある建築。

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郡上藩藩主の墓碑がキリシタン灯篭
(梅窓院・青山家墓所)
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第1回からのオリンピックらの聖火トーチ
(日本オリンピックミュージアム展示)
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郡上藩藩主の墓碑がキリシタン灯篭
(梅窓院・青山家墓所)


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第1回からのオリンピックらの聖火トーチ
(日本オリンピックミュージアム展示)


-WHO 2019年1月ご報告- 「雀より鶯の多い根岸かな」

1月のウォーキングは、「根岸の里の侘び住まい」の下谷根岸。25日にJR山手線で最も乗降客の少ない鶯谷駅に集合したのは、47人。前年同月の「東京丸の内」が36人でした。この差は、暖冬ゆえか、伊集院静が日経に連載中の子規と漱石の交友を描いた小説『ミチクサ先生』の影響でしょうか。

 江戸時代から東の叡山・寛永寺、維新後は、上野駅開業、博覧会、都市公園と、賑わいと文化の中心だった上野山に対して、北麓にある根岸は、それを支える人たちの町でした。一方、音無川や田園風景が広がる地で、寛永寺貫主として江戸に下った輪王寺宮の別邸(御陰殿)や、前田藩下屋敷(後に前田侯爵邸)があり、のどかな風情があり、正岡子規をはじめ文人が好んで住み、隠居所が多かったとも言われます。

 今回は、子規庵や、彼の句に登場する寺などや、輪王寺宮ゆかりの御陰殿跡、豆腐料理店笹乃雪、御行の松などを巡り、朝顔市で知られる入谷鬼子母神、富士塚で有名な小野照崎神社も訪ねました。昼食だけは適当な公園がなく、上野山に登り、国際子ども図書館でとりました。

台東区立書道博物館は、元々は、画家・書家であった中村不折の書道に関する重要文化財12点、重要美術品5点を含む個人コレクション。良くは分かりませんが、白と黒の文字だけの世界の迫力に圧倒されました。建物も立派。その向かいにある子規庵は前田家から譲り受けた侍長屋の1軒。戦災で全焼したものを戦後、復元したものです。河東碧悟桐の書いた見取り図によれば建坪は24坪余。8畳の座敷、6畳の病間、4.5畳の次の間。解説をする方は、「子規の門弟45人が集まった記録があるから大丈夫」と言われましたが、床を抜いたら大変と、半分に分かれて説明を聞きました。

襖を開けて、突然子規が現れるのではと思える佇まい。不思議に落ち着き居心地が良い。子規は今も多くの人に愛されていると思わされました。まったく対照的ではありますが、どちらも、ゆっくり訪れたい、今回のハイライトでした。

子規には「雀より鶯が多い根岸かな」があります。「妻よりも妾が多い‥」と言う句もありますが、数だけのことだったのでしょうか。この地の鶯には訛りがあると、輪王寺宮が京から訛りのない鶯を取り寄せ繁殖させたそうです。その宮は、明治維新の戦いの際、徳川側を擁護したため、賊軍とされ、処分されました。町の人々は宮贔屓で新政府に反感を抱き、その心情を子規が詠んだのではと、ふと感じました。すでに誰かこの説を出していれば、ごめんなさい。

今回は、ウォーキングの指導者、ラジオ体操の指導者の初参加があり、頼もしいかぎりでした。(吉田)

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1月の参加者(上野寛永寺本堂・根本中堂)
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1月の参加者(上野寛永寺本堂・根本中堂)




【WHO今後の予定】
2020年3月28日(第4土) 桜の城南五山
※さまざまな事情で予定が変わることがあります。『WHOリポート』か新着情報でご確認ください。