杉並
ウォーキングのご案内~武蔵野台地に一筋の水路 野火止用水と古刹、平林寺(WHO)5/27
「ウォーキング・ホリデー・オギクボ(WHO)」は、月に1度、東京近郊を歩く会です。 健康作りや仲間作りを目的に1997年に開始。以後20年余、会員ボランティアが中心となって開催しています。
第252回にあたる2023年5月は、野火止用水緑道を歩きます。
野火止(のびとめ)といわれた武蔵野台地に拓かれた水路が、広大な沃地を生みました。
開削は"知恵伊豆"と呼ばれた川越城主、老中松平伊豆守信綱の命によるもので、別称「伊豆殿堀」です。一方、平林寺は、南北朝時代に現在のさいたま市岩槻に創建され、松平一族の菩提寺でした。寛文3(1663)年、信綱の遺命によって、現在地に移転しました。
今回は、平林寺の臨済禅の専門道場としての、凜としたたたずまいに触れながら、東京ドーム9個分の、境内林の新緑のかぐわいを感じ、野火止用水緑道の一部で、さまざまな緑色と、咲き競う野の花を満喫しましょう。
【日にち】2023年5月27日(第4土曜日)
【コース】西武池袋線・ひばりが丘駅-<バス>-平林寺-平林寺境内-睡足軒の森-伊豆殿橋-野火止緑道-野火止緑地総合公園-JR武蔵野線・新座駅
【集合・出発】西武池袋線・ひばりが丘駅改札口 10:00
*バスの時間があります。時間厳守
【解 散】JR武蔵野線・新座駅 14:30頃
*路線バスで西武池袋線に向かうことも可能です。
【持ち物】名札、マスク、健康保険証、弁当、シート
(平林寺境内は飲食禁止のため昼食時間が遅くなります)
【参加費】300円
交通費、拝観料500円は各自負担。
初参加の方は、名札代200円(必ず装着してください。)
【受 付】初回の方は、必ず連絡先住所、電話番号を書いてください。これまで書いていない方もお願いします。
【コロナ対策の継続】
蔓延防止が解除になっても、感染が無くなったわけではありません。当分は、これまで通り用心しましょう。マスクは着用して、必要に応じてはずしてください。
【問合せ】東京YMCA杉並センター
*事前の予約は不要です。現地にご集合ください。
*ご不明な点などありましたら、下記フォームからご連絡ください。
【今回のみどころ】
野火止(のびとめ):地名は飛鳥・奈良時代に入植した渡来人の焼き畑農法による飛び火を防ぐために見張りの塚や堤を築いたことに由来すると言われる。
野火止用水:台地の開拓者のための飲用水として、玉川上水の小平市付近から分水したもの。玉川上水完成の2年後の1655(承久4)年に開通させた。
松平伊豆守信綱:川越藩主。老中として徳川3代将軍・家光、4代将軍家綱に仕え、玉川上水開削、島原・天草の乱を平定するなど、優れた治世を行い、先見の明から"知恵伊豆"と謳われた。
金鳳山平林寺:1375(永和元)年、現さいたま市岩槻区に創建された。本山は、京都花園の妙心寺。やがて川越藩主、老中を務めた松平伊豆守信綱一族の菩提寺となり、1663(寛文3)年、信綱の遺命によって現在地に移転した。1904(明治37)年、臨済宗妙心寺派として関東で最初の専門道場として平林僧堂が開単した。境内には観光客を迎える寺院と一線を画した凜としたたたずまいがある。境内面積は56万平方メートル、境内林は東京ドーム9個分。1963(昭和38)年、国の天然記念物に指定された。
睡足軒(すいそくけん)の森:かつて上野国高崎藩松平右京家の飛地があり、5か村を支配するために野火止の陣屋がおかれていた。その後「電力の父」と言われた実業家、松永安左ヱ衛門別邸になり、松永が、晩年茶室で我流の茶道を楽しんだ。
安松金衛門:島原、天草の乱の際、幕府軍食糧方としての才を認められ、松平信綱の普請奉行にとして、玉川上水工事に尽力した。野火止用水工事でも貢献した。没後、墓は玉川上水終着の新宿・大宗寺に葬られたが、今は平林寺の松平家の墓所脇に移された。戒名の"院殿号"も異例。
(吉田明弘)
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