私たち東京YMCAは、「青年」という言葉を生み出し、「たくましい子どもたち、家族の強い絆、支え合う地域社会」を築くための運動を展開する公益団体です。

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ウォーキングのご案内 ~漱石が歩いた早稲田・神楽坂~(WHO)5/26

「ウォーキング・ホリデー・オギクボ(WHO)」は、月に1度、東京近郊を歩く会です。 健康作りや仲間作りを目的に1997年に開始。以後20年余、会員ボランティアが中心となって、欠かさず開催しています。


第219回となる2018年5月は、早稲田・神楽坂を歩きます。
どうぞお気軽にご参加ください。


==【2018年5月のご案内】==

昨年は、夏目漱石生誕150年でした。漱石は、江戸牛込馬場下横町(現在の新宿区喜久井町)に生まれ、現在の新宿区と文京区に住み、明治、大正を生きました。
今回は、生誕の地や、著作活動に専心し『三四郎』『それから』『門』『こころ』などの代表作を発表して49歳の生涯を終えた「漱石山房」を訪れます。また、作品の舞台となった、ゆかりの地を歩きます。


【日にち】2018年5月26日(※第4土曜) 9:45~14:30頃

【コース】

JR山手線・高田馬場駅⇒<バス>⇒早稲田大学バス停⇒早稲田大学(旧東京専門学校)⇒水稲荷⇒穴八幡宮⇒誓閑寺⇒小倉屋⇒漱石誕生の地⇒漱石山房記念館(終焉の地)⇒宗柏寺⇒矢来公園⇒矢来能楽堂⇒牛込城跡⇒藁店跡⇒相馬屋⇒善国寺(毘沙門天)⇒神楽坂花街⇒東京理科大(旧東京物理学校)・近代科学資料館⇒JR飯田橋駅

【集 合】JR山手線・高田馬場駅東口(早稲田口)ビッグボックス前 9:45

【解 散】JR総武線・飯田橋駅  14:30
  
【持ち物】弁当、飲料(かならず)、敷物、雨具、名札
*お弁当は集合前に必ず準備してください。歩き出したら買う時間はありません。

【参加費】300円(施設入場料、交通費は個人負担)
*初参加の方は、名札代200円別途。

【問合せ】東京YMCA杉並センター
*事前の予約は不要です。現地に集合ください。
*ご不明な点などありましたら、下記フォームからご連絡ください。






【今回のみどころ】
 
◆水稲荷神社:『彼岸過ぎ迄』に出てくる神社。


◆東京専門学校(現早稲田大学):漱石が東京帝大生の明治25年~28年、英語講師を務めた。

◆穴八幡宮:夏目鏡子夫人が漱石の虫封じのため、参拝した。一陽来復のお守りが有名。

◆漱石誕生の地:
漱石は、1867(慶応3)年、現新宿区喜久井町に生まれた。生家は江戸時代の町方名主を務めた。遺弟子・安倍能成書の「夏目漱石誕生之地」の碑がある。

◆小倉屋:漱石の生家跡の隣の延宝年間創業の酒店。赤穂浪士・堀部安兵衛が高田馬場決闘の前に枡酒を飲んだと伝えられる。

◆夏目坂:漱石の父直克が命名したと『硝子戸の中』に書いている。

◆誓閑寺:『硝子戸の中』で西閑寺、『二百十日』に寒磐寺として登場する。

◆矢来能楽堂:昭和27年に再建された観世九皐会(かんぜきゅうこうかい)の能楽堂。

◆漱石山房記念館:漱石が明治40年~大正5年まで住んだ終焉の地。職業作家として朝日新聞に務め、『夢十夜』『三四郎』『それから』『彼岸過迄』『行人』『こころ』「道草』などを発表した。門人が集った漱石山房は戦災で焼失したが、2017年に新宿区立漱石山房記念館がオープンした。書斎が再現され各種資料が展示されている。庭には漱石の胸像、猫塚がある、入館料300円(団体半額)、カフェで一休みしたい。

◆宗柏寺:『門』の円朝寺のモデルとも言われる。


◆牛込城跡:小田原北条家の家臣、牛込氏の居城跡。現在は光照寺。付近の大手門、兵庫横丁などの地名は城下の名残か。


◆藁店跡: 藁を売る店が多かった。漱石がしげく通った寄席‣和良席亭があった。


◆善国寺:神楽坂のシンボル的な毘沙門。明治に始まった縁日夜店は、東京の縁日夜店の発祥と言われ、『坊ちゃん』にも出てくる。漱石は胃痛のため境内で休んだことがあった。

◆神楽坂花街:ひっそりしたたたずまいで、漱石、紅葉、白秋、鏡花、逍遙に愛された。神楽坂通りは「玩具箱をひっくり返した」と言われるさまざまな店で賑わう。

◆相馬屋:1659(万治2)年創業。明治中期に原稿用紙を発売。作家はこぞって購入した。漱石はオリジナルなものを発注した。

◆東京理科大(旧東京物理学校):『坊ちゃん』の主人公の出身校。当時の建物が、東京理科大学近代科学資料館として復元されている。計算機の歴史展示は、興味深い。

※このウォーキングのコース内容は、毎回2-3回の下見や調査をして企画しています。

【下見をおえて】
今月のコースは、前に訪れた所も多いのですが、漱石という視点で歩いてみます。漱石自身については研究が進んでいます。彼の長兄には、樋口一葉との縁談があったそうです。(荒正人著『漱石研究年表』集英社)。歴史にもしもはありませんが、つい、いろいろと想像してしまいます。作家と作品は別だとも承知していますが、「漱石が鏡子夫人と見合いするとき、彼女の父が各方面で漱石を調査して、漱石の評判はよいことが分かる。」(同)などを読むと、つい、作品の主人公とイメージに重ねてしまいます。(吉田)



-WHO 2018年4月ご報告- 「目黒川を天王洲アイルに下る」

4月のWHOウォーキングは、目黒川に沿って五反田から東京湾河口の天王洲まで。JR五反田駅に集合したのは42人。昨年6月の49人以来の40人台でした。

who201804.jpg水質が改善された川には、時折、遊覧船が遡り、魚影も見られました。日射しが強く、傘をさしたり、日陰を選んだりしながらの歩行。

かつての工業地帯、大崎は再開発され高層ビルが立ち並びます。その一角にある日本ペイント明治記念館を訪ねました。黒船によってもたらされたペンキの国産に成功した当時の煉瓦建ての工場が、保存されていました。

ここからは寺町。由緒ある東海寺、荏原神社など巡ります。思いがけなかったのは清光寺にある譜代の大名奥平家の墓所。3ⅿを超える石造りの五輪塔はじめとする89基もの古色蒼然とした供養塔に圧倒されました。

旧東海道の品川宿は、目黒川が南北に分ける形です。今回は、道を急ぎ、本陣跡と寄木神社だけに立ち寄りました。

漁師町の面影を感じながら天王洲へ向かいます。かつては大きく蛇行して、それが品川湊としての価値でしたが、今は一直線です。

東品川海上公園からアイル橋を渡ると天王洲アイル。元々あった洲と第4台場を基に埋め立ててできた倉庫街が、水に囲まれた新空間に一新されました。水辺のウッドデッキを歩き潮風に当たり、おしゃれなカフェにも寄らず、東京モノレール・天王洲アイル駅で潔く解散しました。

(記:吉田明弘)



【WHO今後の予定】

6月23日(土)神代植物園のバラ三昧
※さまざまな事情で予定が変わることがあります。『WHOリポート』か新着情報でご確認ください。