中学1年の夏、初めて東京YMCAのキャンプに参加しました。北海道の自然の中で、キャビンに泊まりながら、キャンプソングを歌い、ゲームやキャンプファイアーを体験。何より楽しかったのは、中学生から高校生までのメンバーが、兄弟のように仲良く生活したことです。内向的だった私にとって、世界観が変わったかのような衝撃でした。
その魅力にとりつかれた私は、それから毎年欠かさずキャンプに参加。週1回の定例グループ活動にも行くようになり、大学に入ると同時にごく自然にボランティアリーダーになりました。大学時代はYMCA一色の生活。2つのグループ活動を担当し、週に4日ほどYMCAに通っていました。またキャンプにも4年間で20本位行きました。
リーダー活動は、責任がある分、充実感もありました。プログラムの構成はもちろん、話し方ひとつで、子どもたちの関心が変化するので、工夫を重ねました。また、子ども同士のケンカや、天候の変化への対応など、臨機応変に自分で判断しなければならない場面も多く、鍛えられました。真剣に活動する中で、リーダー同士の絆も強くなり、現在でも仲間としてつながっています。
環太平洋の中高生が集まる国際キャンプや、フィリピンのワークキャンプにも参加しましたし、地域の社会福祉協議会など他団体と協働して、障がい児の活動をしたこともあります。
中学1年生から大学卒業までの10年間、子どもから大人に成長していく多感な時期にYMCAでの活動を通じ、本当に幅広い世界を体験し、成長できたと感じています。
今は金融関係の会社で社長を務めています。YMCAとは全く違う業界ですが、こういう立場でリーダーシップをとりながら仕事ができるのも、YMCAに育てていただいたおかげです。