キャンプに参加して
鈴木 克弥(まさや)さん
高校2年生の時、初めてキャンプに参加しました。それまでは1人で5日間も出かけることは無理だと思っていたのですが、高校1年の時に手術をして1年間リハビリ入院した後、新しいことにチャレンジしたいという気持ちになって、参加しました。
キャンプはとにかく新鮮で楽しかったです。
初めて健常の友だちができたことは本当に嬉しいことでした。野外料理では、〝まき割り名人〟と言ってもらえるほど細かくまきを割ることができましたし、たくさんのキャンプソングを歌ったことも楽しかったです。最初は小さい声で歌っていたけれども、5日間のうちに大きな声になって、皆が一つになっていきました。すごくすてきな体験でした。今でもキャンプソングを歌うとテンションがあがります。
花火をしたこともいい思い出です。ぼくは障がいのため大きな音や光が苦手で、花火はしたことがなかったのですが、ボランティアリーダーが線香花火を用意してくれて、皆と一緒に花火を楽しむことができました。
「フレンドシップキャンプ」は、障がいのある子どもとない子どもが一緒に生活して、一人ひとりのいい所を活かせるキャンプです。一人ではなかなかできないことも、リーダーやメンバーの協力でできる、すばらしいキャンプです。卒業後もぼくはこのキャンプを応援したいと思い、事前の準備などのボランティアをしました。障がいの有無に関わらず、たくさんの子どもたちがこういうキャンプを体験できればと思います。
YMCAに来て、世界が広がりました
中学3年生 保護者 齋藤恵美子さん
息子のゆうきは水泳が苦手で、学校で水泳の授業があると体調が悪くなってしまい、何とかしたいとYMCAの水泳クラスに通い始めました。ここでは一人ひとりの興味に合わせて指導方法を考えてくれるので、いつも楽しみに通っています。皆勤賞のメダルももらって、体力もつきました。
野外活動グループ「シャボン玉」にも参加し、キャンプにも行きました。リーダーたちが優しいので家に帰りたくないほど楽しい様子です。荷造りも自分から率先してやりますし、キャンプソングも好きで「怪獣のバラード」など家でもよく歌っています。
こうやって少しずつ「親離れ」ができることは本当にありがたいです。学校は1クラス5人で交友範囲も狭くなりがちです。YMCAではいろいろな人たちと友だちになれて、世界が広がっていきます。私自身も、ほかのお母さんと情報交換できますし、何より子どもの成長が見られて嬉しいです。
ゆうきは生後直後に高熱を出して、その影響で障がいが残りました。歩けるようになるのかしら?と心配しましたが、こうやって泳げるようになって、チャリティーランで皆さんと一緒に走れるほどになりました。小さい頃はかんしゃくを起こすことも多く、本当にいろいろなことがありましたが、たくさんの方に助けていただきました。一人ではとても育てられなかったです。人とのつながりに支えられてのゆうきです。
(2019年10月インタビュー)
肢体不自由児と健常児が共に過ごす統合キャンプ フレンドシップキャンプに参加して
森 優衣さん
私は、フレンドシップキャンプに3回参加しました。
最初は、リーダーやメンバーと仲良くなれるか「不安」の二文字しか出てきませんでしたが、実際にキャンプに行ってみると、健常者と障がい者という壁は全くありませんでした。
4泊5日を過ごしてみると「不安」という言葉はなくなり、「楽しい」に変わりました。普段の生活ではなかなか経験できない、キャンプファイヤーや野外調理などがとても印象に残っています。
その後、「障がい者ボランティアリーダー」として参加させていただきましたが、とても素敵な仲間と出会うことができ嬉しく思います。
この出会いを大切に、フレンドシップキャンプを色々な方に知ってもらえるよう、これからも関わっていきたいと思っています。
※フレンドシップキャンプは、東京YMCA山中湖センターを会場に約40年前から実施しているキャンプで、NPO法人フレンドシップキャンプが主催し、東京YMCAは後援として指導者の派遣等キャンプ運営に協力しています。